先日ジャッジで有名な中村 てすてぃんぐ氏のTwitterのpostやそれに対する返信を拝見した時に思ったのでちょっと書いたりなんだり。
テーブルトップとデジタルの違いは色々あるけれど、1番大きな違いってなんだろう?
— 中村 てすてぃんぐ (@testing_urborg) 2021年10月11日
プレイヤー目線でも運営目線でもよいです。
コミュニティに帰属するためのコストの高さだと思います。
— mrgreed (@mrgreed7) 2021年10月12日
デジタルだと余程勝って露出が増えるか自分で配信などをして小さいコミュニティを作る必要があります。
卓上ではその参加した大会に何度か(小さいコミュニティなら一度)参加すると帰属出来ます。
という事で目次です。
コミュニティに帰属する
コミュニティに帰属するというのはコミュニティに認知され属する事だとします。コミュニティに帰属することで
- Aさんはコントロールの名手なんだけど、今回はコントロールじゃないからこの環境は余程コントロールが厳しい環境なんだね。
- プロプレイヤーのBさんは独自のデッキを毎回競技シーンに持ち込んでいてその姿勢に惚れ込んでいる。
- 最近始めたCさんは他のカードゲームも遊んでいたからセンスが良いね。
- このDさんという人のデッキリストを良くTwitterで見かけるし、毎回勝っていてそろそろブレイクするんじゃないだろうか。私もそうなりたい。
- プロプレイヤーのEさんのカードさばきが好きで真似したくなるんだよね。
- Fさんはヴォーソス・スパイクでその知識量は圧倒的だからストーリーで困ったら頼りにしているんだ。
といった形で認知され、その先には自分の姿勢や立場の確立など更なる欲求の実現の足がかりとなるのではないでしょうか。そういった点でコミュニティに帰属するという事を重視しています。
コスト
ここでのコストはテーブルトップあるいはデジタルで遊ぶのに必要なもので主に時間とお金です。それぞれのコストについて見ていきましょう。
テーブルトップ
・参加へのコスト:
高い。
資産的にもカード整理やスリーブなどの時間など。
参加費がデジタルより高いことも多い上に移動コストも馬鹿にならない。必要最小単位としての時間は長い。
・帰属へのコスト:
低い。
帰属したと感じる閾値が低い。
コミュニティの大きさと相関するが、大凡デジタルよりは小さい。
変なデッキを使ったり優勝するならば一回でも割とキャラクターや認知されて帰属出来る。そうでは無くて環境にありふれたデッキを使っても何度か参加することで認知される。また帰属したと感じる閾値がコミュニティの大きさと相関するため移動することで選択出来る。身内で遊んでいて勝てるようになったら最寄りの店舗大会、地方の大型の大会等と駒を進める事で調整し易い。
デジタル
・参加へのコスト:
低い。
カード整理の手間がテーブルトップと比較してかなり小さい。またデッキ構築する際にソートが思いのままなので作成しやすいし、インポートする手段も多岐にわたる。
参加費はテーブルトップより安価である場合が多い。移動する必要も無いので、参加する為の必要最小単位としての時間がテーブルトップより大変短いのだ。
・帰属へのコスト:
高い。
帰属したと感じる閾値が高い。
小さいコミュニティを自分で作らない限り大きい。
実際自分がデジタルで認知出来るレベルとなると余程のグラインダー、配信者、プロプレイヤーになってしまう。それは当たり前で全世界のMtGプレイヤーの中でMtGをデジタルに遊んでいる人という大きなコミュニティへの帰属のコストだからだ。MtGAのオープンに何度出ても他の人からどういうプレイヤーか認識されるのは大変だし、余程結果が安定しないと出来ない。
小さいコミュニティを作るというのはSNSや配信などを利用する必要がありこれも普通に各店舗などのコミュニティに帰属するよりも難しい。その為、現時点では帰属したと感じる閾値の調整が難しい。
少々脱線するとこの点は配信のし易さが年々向上しているので、調整の難易度がテーブルトップに近づいて簡単になる時代が来るかも知れない。または配信を多くの人がすることで乱立しすぎてコミュニティに帰属するのが難しいという時代になるかも知れない。まだいずれかは判断出来ていないのだが、個人的には根拠も無く後者なのではないだろうかと妄想している。
テーブルトップとデジタルの違い
この違いで大きいと現段階で認識しているのはコミュニティへの帰属コストであり、テーブルトップはそれが低い。そこがテーブルトップの大きな価値なのでは無いかと思っている。冒頭の中村氏のpostを拝見して多くの意見があり非常に楽しかったので書いてみたら長く続けてしまった。
ご覧いただきありがとう御座います。宜しければご意見など教えていただければと思います。そして中村氏のnoteが公開されることを楽しみにしています。